ジュエリーの9割はエンハンスメント処理している!宝石のお化粧とは?

ジュエリーを購入すると鑑別書に「含浸処理」や「加熱処理」と明記されていた経験はありませんか。ジュエリーショップで扱うルビーやサファイアなどの宝石は、何かしらの加工処理が施されています。

掘り出した石は、色や透明度、光沢などが半減することもあり、魅力を引き出すためにお化粧する必要があるのです。この処理をエンハンスメント(改良)といいます。

今回は、宝石のお化粧とも呼ばれるエンハンスメントとは、どのような処理なのかについて具体的に解説していきます。

エンハンスメントとは

掘り出したままの原石では、天然石としての魅力に欠けるため、人工的に手を加えることで、石としての価値を生み出す処理のことです。

鑑別書には「色の変化を目的とした加熱が行われています」などと明記されています。

ナチュラルジュエリーとは

ナチュラルジュエリーとは、研磨やカットといった処理以外は人の手が加えられていない天然石のことです。

ルビー、ダイヤモンド、ガーネット、アレキサンドライト、ペリドット、インカローズ、ラピス・ラズリ、アメシストなど世界には天然で無処理の宝石も存在します。

無処理の天然石は、とても貴重なため高値で取引されています。

ナチュラルジュエリーの鑑別書は「天然」「加熱の痕跡は認められません」などと明記されています。

たしかに無処理のほうが希少価値は高くなりますが、バランスや美しさがなければ価値は半減します。宝石を奇麗に見せるために改良する必要があるのです。

天然石と処理石のボーダーライン

宝石の外観を奇麗にするための「美容エステ」と理解しておくとよいでしょう。

代表的な処理は以下の通りです。

・加熱:アクアマリン、コハク、ルビー、サファイアなど
・含浸:トルコ石、ルビー、エメラルドなど
・ワックス:エメラルド、オパール、ヒスイなど
・漂白:パール、クリソベリルなど

たとえばタンザナイト、サファイア、アクアマリンなどは色合いを引き出すために加熱処理が行われています。
ヒスイ、トルコ石などは、光沢を出すためにワックスを用いた「含浸処理」で改良しているのです。

処理石と呼ばれる宝石

石に関係なく過剰に化学処理して、無理やり色や外観を変える処理もあります。

・放射線照射:ダイヤモンド、トパーズ、トルマリンなど
・着色:オパール、サンゴ、ターコイズなど
・コーティング:水晶、ヒスイなど
・レーザードリリング:ダイヤモンド
・充填:ダイヤモンド、サンゴなど
・高温高圧(HPHT):ダイヤモンド
・プロセス処理:ダイヤモンドなど

鑑別書には「処理石」と記載されています。

代表的なものは、天然のダイヤモンドをブルーやピンク、グリーンに変えたり、レーザーでダイヤモンドの内容物を取り除いたりします。

数年前までは品質の劣る宝石を使用していたため、宝石としての価値もゼロに等しいものがありました。
現在では、品質の良い宝石に進化した技術を施し、天然石に引けを取らないものも増えています。

エンハンスメント処理する理由

宝石の外観が奇麗に見えるという点でしょう。

通常、原石はカットや研磨することで仕立てられます。これだけではカバーできない傷を改良することによって目立たなくできます。

改良することで、濃いものを明るく、薄いものを濃くといった色の調節も可能です。無処理の天然石であっても美しさがなければ魅力は半減します。

何かしらの改良をした石のほうが価値は高いといえるでしょう。

エンハンスメント処理のデメリット

オイル処理している宝石は、長く使っていると亀裂や内容物が目立ってくるといったデメリットもあります。

代表的なものは、エポキシ樹脂を用いたトリートメントです。改変することで傷は目立たなくなり、宝石の透明度も高くなります。ですが処理することで、宝石の品質を保つことが難しいとされています。

鑑別書に「鉛ガラス含浸」といったコメントがついている場合。鉛を入れることで、色の調節が可能になりますが、表面にヒビ割れや気泡が目立つことがあります。

購入するときはどのような処理がされているのか見極めることも大切です。

まとめ

エンハンスメントは、パールを白くしたり、表面のざらつきをなくしたりするための処理です。外観を奇麗に見せるための処理のため、価値が下がることはありません。

一方、着色料で色を付けたり、レーザーで光沢を出したりする処理もあります。鑑別書には処理石と記載されていますが、現在では、天然石にも劣らない石も増えてきました。

もちろん人の手が加えられていないナチュラルジュエリーもあります。研磨やカットのみのため希少価値も高く高価です。

どのような処理がされているのかは、鑑別書に明記されていますが、不安な場合はジュエリーショップに相談しましょう。